通夜と葬儀、告別式と葬儀を同時に行うのが主流

通夜と葬儀、告別式と葬儀を同時に行うのが主流 葬儀、告別式、お葬式など死者を弔うための儀式にはいろいろな呼び方があります。葬儀会場に行くと「葬儀、告別式」と書かれた案内看板を見かけますが、葬儀と告別式は別のものなのでしょうか。実際に喪主や遺族になったことがある人は、葬祭会社から聞いたり、僧侶の法話などでこの呼び方にそれぞれの意味合いがあることがわかりますが、そうでない人は明確な違いがわからない人も多くいます。

葬儀は一般的には火葬の前後に行われる宗教儀式のことをいいます。日本の約8割を占める仏式の場合は、僧侶がお経を唱えたり、納棺などの儀式を行ったりすることをこう呼び、主に宗教的な儀式を指します。通夜で僧侶がお経を唱えているときは葬儀の儀式を行っていることになります。通夜の翌日は、僧侶の読経中に喪主、遺族、親戚が焼香をした後に、仕事関係の人や友人、近隣の人などが焼香をします。この時に弔辞や弔電なども読まれます。

告別式は、案内を見ると「告別式の時間は何時から、出棺は何時から」などと記されていることがあります。本来は告別式は宗教儀式を伴うものではなく、仕事関係や友人、近隣の人などを呼んだお別れ会のようなことを指します。明治時代には思想家の中江兆民が「自分は無宗教であるから、宗教的な儀式はせずに火葬をしてほしい」と言い、友人や弟子たちが話し合いをして「告別式」という無宗教の儀式で弔ったことに由来していると言われています。現代においては無宗教の儀式のことを告別式とはいいませんが、一般的には、宗教儀式を伴わない、家族や親族以外が故人に別れを告げる場として認識されています。

しかし昨今は、忙しい中で一連の葬祭儀式に参列してもらうことも多く、通夜と葬儀、告別式を同時に行うことが多くなってきました。斎場に多くの人が参列した場合、最後の人の焼香が終わって、その後、僧侶の法話なども含めるとかなり時間がかかります。告別式の場合は納棺の儀式などもあるのでさらに時間がかかるでしょう。短縮化を図るためにも、昨今は火葬までの全ての儀式を同時に執り行うのが主流となっています。その背景には、高齢化社会や忙しい現代人の姿があります。そのため、葬儀、告別式、お葬式を厳密に分けて考える必要はなく、日常生活の中においては、どれを使っても誤解を受けることはないでしょう。これらの意味が分かっている人で「友人だから告別式がはじまりそうな時間に行けばいい」と、少し遅れていくと一通りの儀式が終わって出棺の準備をしていることもあるので注意が必要です。できるだけ案内の通りの時間より早めに到着して、喪主や遺族と一緒に故人を弔いましょう。

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